それ怪しいです。

 こういう仕事をしているので、住宅に関して、いろいろ相談されるようになりました。食料品を買うのとは違って住宅は一生に一度(ま、建築屋は3回建てて一人前と言われますが・・・)の大きな買い物。その後の修繕やリフォームも10年や20年のスパン。当然、普通のお客様にとって、何が何だか解らないから専門家の言いなり。大手住宅メーカーなら安心。といったところでしょう。先日も大手住宅メーカーで住宅を建てた老夫妻から「メンテナンス会社から来た営業が、月曜日に見積もりを持って来て、木曜日午前に費用の半分を指定口座に振り込めと言われたのだけど大丈夫かしら?」との相談を受けました。幸い工事明細書をお持ちだったので。すかさず内容をチェック。新米社長とはいえやまちゃんがざっと見たところ、これは概算見積もりといった所。元々夫妻は屋根の塗装をご希望なのに「どうせ足場を組むなら外壁塗装もしたほうが良いですよ。」と、見積もりはちゃっかり屋根と外壁塗装に化けています。しかも一般の木造2階建て住宅の外壁塗装工事に、看板、仮設トイレ、ガードマンetc・・・本当に必要ですか?というような費用が12万円上乗せになっています。塗料もかなり高額なものを使うようです。怪しい匂いがします。「通常、契約を交わした訳でもないのに、工事費の半分を先払いすることは有りえないので費用は振り込まないで下さい。」と助言。ご存知のように住宅関係の会社は水曜日がお休みですね。この大手メーカーの営業は月曜日に見積もりを持参して火水は休業。不信に思っても、会社に問い合わす事が出来ないのを見越して10月(年度内)に契約を取りたくて暴走したようです。
 通常見積もりを持参してすぐに契約という事はありません。本来なら屋根だけの塗装と、外壁塗装込みと2種類の見積りををお持ちして、施主様と相談した上、ご検討いただき、金額や内容、着工日など納得頂いてから契約。費用は着工前に30~50%完了後に残金を支払うのが一般的かと思います。全て完了後に全額入金と言う会社もあります。例え、契約後であってもクーリングオフ出来ますので、納得の行かない契約は破棄してくださいね。
住宅は高い買い物であります。安易に高額を振りこまないでくださいね。